読了

私たちの幸せな時間

私たちの幸せな時間

この本は、今年の一番心に残った本になります多分。まだ今年は終わってないけど。
図書館でこの本を手にとったきっかけは、訳者を見たから。蓮池薫さん。拉致被害者だった方です。
読みすすめるうちにどんどん引き込まれて、最後の方はポタポタ涙が流れて大変でした。ポロポロじゃなくてポタポタってとこが、涙の量が多すぎ。(笑)
韓国での死刑制度についてどう思うかっていうテーマですが、日本でも同じことが言えるんですよね。自分の中で死刑制度はまったく自分に関係がないと思ってて、まさにこの小説の中の無関心だよなと思いました。今の日本は本当に心が貧しい人が多いのは、やはりこの無関心が多くを占めるような気がします。無関心は一番いけないことなんだよな。主人公と心を通わせた死刑囚は死んでしまったけど、最後は生きたいとつよく願っていた。死にたいと思う心は、生きたいと思ってる人の特権なんだ、だから生きなきゃいけないとか、心に迫ってくる文章がたくさんあって、胸がいっぱいになった。後、許すということの難しさ、そして許せるという強さを持ちたいなと思う。とても難しいことだけど。

蓮池薫さんブログもあるんですね。後で読もうっと。せっかく自分が蓮池さんだって思って手にとった本がきっかけだもん。こういうの大事にしたい。